完治しようと決めたのに、、、

オーストラリアでは病名も分からず、
日本に戻って検査してもらうと、
「脳が委縮する病気」と言われたそうです。
原因も治療法も確定していない病気、
完治した人が少ない事例の病気でした。

彼女にとってショックが大きすぎて、
友人に会う気力もなかったようで、
しばらく家の中に閉じこもっていました。
この間私は一度も会いませんでした。

あるとき彼女から電話があり、
「もうすぐ死ぬから会いに来て、、」
すぐさま彼女のアパートに行き、
「馬鹿なこと言わんといて、、」と
「頑張ろうよ、病気治そう」と、
ふたりで泣きながら話したものです。

入院するたびに「死ぬ」と
泣きまくっていた彼女ですが、
ある頃から生きることに目覚め、
本を読んだり、ネットで調べては、
食事療法で治すことを決めました。

「可愛い娘のために」と
生きることに力を注ぐと、
前よりも明るくなりました。
そしてできるだけの治療を受け、
完治することを望んでいました。

しかし彼女の希望とは裏腹に、
病気は少しずつ進行していました。
数年後にはひとりでは歩けなくなり、
車いすの生活になりました。
そしてついには、起きれなくなり、
ベッドで一日過ごすことになりました。

　　　　　　エンジェルプレイス