治療を断った友人

二週間後に出発を予定していた私、
彼女と会える日は限りがありました。
翌日は仕事もなかったので、
直ぐに会いに行くことしました。

彼女は一人暮らしでしたが、
ガンの治療のために入院するたびに、
アメリカから妹さんが来ていました。
そしてその時は家にいたけど、
またい妹さんが来ていました。

私が彼女の家に遊びに行くと、
それまで見たことのないほどに、
老けて痩せこけた彼女がいました。

彼女は何度もガンが再発して末期。
すでに体力も限界に来ているので、
病院で治療することを止めて、
ホスピスで過ごしていました。

ちょっと体の調子が良いと、
昼間だけ家に戻って過ごしていました。
ホスピスで過ごしていると、
「死」を待っているようで
辛かったのかもしれませんね。

ホスピスは家から車で１０分足らず、
それでも気分が悪いと車に乗れず、
ベッドで一日過ごしているそうです。

「来てくれてありがとう。
行く前にまた遊びに来てね」
と彼女に言われたけど、
二度と会うことは出来ませんでした。
私の休日は彼女の容態が悪く、
いつもホスピスで過ごしていました。

シドニー湾の夕日　by tripadvisor