神さまにもらった二度目の人生

日本から戻ってきた彼女は、
明るくなって楽しんでいました。
お母さんに会いたくて行ったのに、
数週間すると退屈だったそうです。

レストランに行ってもあまり食べないし、
出かけるのも面倒くさそうにするし、、、。
１か月前まで病人だったことを忘れて、
お母さんの愚痴を言っていました。

「神さまからもらった二度目の人生を
好きなことをして過ごすことにした」
と言っていた彼女ですが、
老いたお母さんと自分の姿を
重ねてみていたのかもしれません。

彼女は食事するのが大好きでした。
でも料理は苦手だったのと、
多分面倒臭かったのでしょうね、
いつもふたりで外食をしました。

ただ私がベジタリアンなので、
お肉が大好きな彼女には
物足りなかったかもしれません。
食事のチョイスは私が決めて、
レストランは彼女が選んで、
月に２回は一緒に食べていました。

手術前はぽっちゃりしていたけど、
手術後はすっかり痩せてしまい
腕も私より細くなった彼女でした。
うしろ姿を見ると「大丈夫」と
声をかけてしまいそうになりました。

食べても太れないと言っていたけど、
痩せた体にお肉を付けて、
健康そうに見せたかったのでしょうね。

天文台からシドニー湾の西側を望む