地球ワーキングトラベラー見聞記

カナダ、アメリカ、オーストラリアの永住権を持ち、ヨーロッパでの滞在経験もあります。世界100カ国以上回った、私の見聞記を楽しんで下さい。

ドライブ旅行 その12『家路を急いだわけじゃないけど、、』

タムワースからシドニーまでは幾つかの道かがあり、
最短距離で400kmほどあります。
ゴールドコーストからシドニーまでの帰路は
どこかで1泊してのんびりして過ごすつもりでした。

アーミデールかタムワースの街で泊まるか、
途中素敵な景色の所でもあれば泊まるか
全く予定しないでこのルートを選んだのですが、
アーミデールは大雨で興味をなくし、
タムワースもゴールデンギターさえ見れば、
これほどという観光名所ありませんでした。

ニューサウスウェールズの地方都市も、
仕事は個人旅行で何度も出かけているので、
特に興味を持って観れるものがなければ、
『一晩泊まろうか?』という気がしません。

ハンターバレーのルートは何度も行っているし、
ウォラマイ国立公園のルートは山ばかり、
一度通ったことはありますが何もありません。
結局一番西、かなり遠回りになりますが、
マジーで1泊することにしました。

タムワースから約3時間半、
300km近い道のりを走って、
マジーに到着したのは夕方近くでした。
ここも数年前に観光に来たことがありますが、
夕方来ると結局ワイナリーも閉まっています。
これじゃたた泊まるだけになりますね。

ここからシドニーまではさらに300km、
タムワースからと同じ距離を走ります。
しかしリスゴーまで130kmほど走れば、
もうシドニーに到着したのと同じです。
仕事で何百回も行ったブールマウンテンは
目と鼻の先ほどの距離にあります。
夏の日暮れは長いのでマジーで夕食を取り、
そのままシドニーの家まで帰ることになりました。

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 ワインとハチミツの街マジー by wiki


ドライブ旅行 その11『カントリーの街タムワース』

アーミデールから110km南下すると、
ニューイングランド地方最大の街
人口5万足らずのタムワースがあります。
タムワースはオーストラリアで最初に
電気で街灯が取り付けられた街です。

日本で育つと馴染み薄いですが、
オーストラリアのカントリーの街でもあります。
ナッシュビルのような知名度はありませんが、
毎年1月下旬に10日間にわたり
『カントリーフェスティバル』が開催されます。

もともとカントリーシンガーを発掘するために、
タレントショーとして1968年に始まりました。
今では世界的なミュージックイベントになり、
国内のみならず世界中からタレントが集まります。

ニコール・キッドマンと結婚したキース・アーバンも
このフェスティバルに出場して有名になりました。
前年に活躍したトップカントリーシンガーには
大賞として『ゴールデンギター』が授与されます。
これはギターを模写した金色のトロフィーです。
最近はカントリーのイメージが変わってきました。

ポップスやロックなどの影響も受けているせいか
こちらのレコード大賞のようなコンテストでも
カントリーのジャンルに分類されていても
『えっ!』と思うような音楽が多いですよ。

アメリカだけでなく世界中で人気のある
ティラー・スウィフトもカントリーシンガーです。
90年代に活躍したシャナイア・トレイン
ディスコで彼女の曲で踊っていた私には、
彼女がカントリーシンガーと言われた時、
軽いショックを覚えた記憶があります。

私たちももう2週間ほど遅くくれば、
カントリーフェスティバルを見ることができました。
あちらこちらその準備が進んでいましたが、
ゴールデンギターの写真だけ撮って、
この街を後にすることにしました。

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   ゴールデンギター by wiki


ドライブ旅行 その10『大学の街アーミデール』

海岸部から少しづつ山道へ入ります。
ニューイングランド地方は
ノーザンテーブルランドと呼ばれる
大地の上に広がっています。
標高が1000m近い高台にあるので、
海に方から行くと気候がガラリと変わります。

海沿いは比較的温暖で雨量も多いので、
緑豊かな森林も広がっていますが、
山を越えるとそこは乾燥地帯、
夏だと枯れかかった草原が続きます。

アーミデールは人口24000人足らずですが、
シドニーとブリスベンのちょうど中間にあり、
内陸部の交通の要点として栄えました。
夏は暑く冬は寒いと寒暖差の激しいく、
シドニーよりはるかに北にありますが、
冬には雪が降ることもあります。

以前から教育の街として知られています。
シドニー大学の分校として創立されたカレッジが
1955年ニューイングランド大学になりました。
オーストラリア国内では初めて、
州都以外に創立された権威のある大学です。

この大学では2万人以上が学んでいますが、
その半分以上が遠隔授業を取っています。
創立以来、地理的な条件もあり、
遠隔授業に力を注いできたそうです。
生涯授業のカリキュラムも多く、
学生の7割が25歳以上です。

街の人口の半分近くが大学の学生、
またはその関係者というのですから、
まさに『大学の街』そのものですね。
もしここに大学ができなかったら、
この街は発展しなかったことでしょう。

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     アーミデール by wiki


ドライブ旅行 その9『オージーが好きなミートパイ』

ゴールドコーストからの帰りは、
海づたいではなく内陸部を走りました。
あまり小さな山道を走ると、
距離は短くても時間がかかるので、
コフスハーバーまではA1を通り、
そこから内陸部へと入ることにしました。

ここからアーミデールに向かいます。
なだらかな丘陵地帯には牧場が続きます。
片道1車線の道路を走っていたら、
突然車が何台も停まっている所にでました。
輸送トラックさえ停まっています。

周りには民家さえないような場所に、
突然店が1件だけありました。
車から降りて店に向かう人もいれば、
何かしら袋を持って車に戻る人もいます。

私たちも車を停めて店をみると、
そこはミートパイのお店でした。
ミートパイはちょっとお腹が空いたり
軽く何か食べたい時の食べ物です。
日本人のおにぎりみたいなものでしょうか?

ミートパイと言えばビーフは中心ですが、
今は種類も増えてエミューやワニなどの
オーストラリア独自のパイもあります。
肉を食べない人にはベジタリアン。
そしてミートパイのアレンジも増えています。

皆んな有名なパイショップをしっているようで、
せっかくその近くを通るなら周り道をしても
食べてみようと停まって買っていくのでしょうか?
私は肉を食べないので興味ありません。
友達もお腹が空いていないというので、
そのまま通り過ぎることにしました。

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   ミートパイのお店 by flicker


ドライブ旅行 その6『ゴールドコーストに移住した友達』

私たちは途中でガソリンを給油したのみ、
2時間おきに運転交代で休憩して、
ゴールドコーストの友達を目指します。

NSW州は夏時間を採用していますが、
QLD州は夏時間を採用していません。
同じ東海岸にあっても時差があります。
そのためシドニーから向かうときは、
急がなくても時間的に余裕があります。

家を朝の6時頃に出て約12時間、
現地時間で午後5時過ぎに到着しました。
荷物を降ろすと鮭を冷蔵庫に入れます。
氷を入れてクーラーで運んできましたが、
夏なので腐らないか心配でした。

友達の家に来るのは二度目です。
前に来たのは10年前家を買ったばかりで、
新築の家がまだ未完成の時でした。
あれからいろいろと改築をして、
プールやガーデンも整備されていました。
庭に向かってフレンチドアーの窓があり、
チッキンもアップグレードされていました。

敷地面積が5エーカー(6120坪)
建坪はいくつか知りませんが、
大きなリビングとダイニングルームが
家の半分以上を納めています。
他に4つの寝室とバスルーム、
日本に比べたら大きな家ですよね。

クイーンズランドに移住した頃、
二人の予算で買えたそうですが、
その後改築して手を加えてきたので、
家の値段はかなり上がったと思います。
近く家を売るかもしれないというので、
その前にもう一度遊びにおいでよと言われ、
シドニーからドライブすることになりました。

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   ゴールドコーストの友人の家

ドライブ旅行 その5『コースト沿いの街』

シドニーとゴールドコーストの間には,
ポートマッコリー(シドニーから400km)と
コフスハーバー(シドニーから600KM)
という大きな街がふたつあります。

ポートマックォリーはコアラの街です。
自然のコアラが森の中で見られます。
交通事故や山火事、犬に襲われたりして
負傷したコアラを救済するために、
ビラボンコアラパークには
コアラ専門の病院もあります。

コフスハーバーはバナナの街です。
この辺りはオーストラリアの大分水嶺が
海と交差するというので雨量もあり、
NSW州最大のバナナ生産地です。

海外のバナナには虫や菌も多いので、
オーストラリアは輸入を禁止しています。
国内で消費されているバナナは
乾燥物を除いてすべて国内産です。

生産量はクイーンズランドに負けますが、
ここが台風で大被害を受けた時には、
キロで20ドル近くまで値上がりしました。

郊外にはビッグバナナという
アミューズメントパークがあります。
わざわざ観光するほどでもありませんが、
ビッグバナナの写真はお勧めです。

どちらも人口5万人足らずですが、
気候が温暖で観光地としても、
退職後の永住地として人気があります。
シドニー〜ゴールドコースト間で
一泊しなければならない時は、
どちらかの街をお勧めします。

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    コフスハーバー by wiki


ドライブ旅行 その4『初日のランチはおにぎりです』

シドニー市内は信号機も多く、
高速に入るだけで1時間以上かかりますが、
一度高速に入れば制限時速が90〜110km。
これからは運転距離も伸びまあす。

ニューキャッスルに注ぐハンター川で、
M1が終わりA1に入ります。
以前は片側2車線の一般道路でしたが、
グレードアップされて中央分離帯のある、
高速道路並みの車道になりました。

海沿いに走ると言いながら海は見れません。
大きな川を渡るときに海の匂いがしたり、
カモメやペリカンが飛ぶのを見かけます。
この辺りはセントラルコーストと言って、
シドニーから週末に遊びに来る人も多いです。
リタイヤして移住する人も多いです。

30分ほど内陸部に入ると、
ハンターバレーのワイナリーがあり、
ワインと有名なゴルフコースがあります。
海では鯨やドルフィン観光もでき、
日帰りコースでも人気のあるところです。

本日のランチはターリーです。
持ってきたおにぎりを公園で食べました。
河口に砂洲ができて島になり、
大きな公園になっていました。

いつも遠出するときはおにぎりです。
これなら何の心配もいらずに
いつでも何処でもお昼にできます。

お菓子などのつまみ食いはしませんが、
眠気さましの飲み物と、
ミントやガムなどは買いだめしています。
普段はあまり食べないけど、
長距離のドライブでは必需品ですね。


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   ハイウェイのピクニックエリア

ドライブ旅行 その3『ハイウェイの休憩所』

私の車は1300ccのハッチバックなので、
長距離の時は燃費が良いですね。
タンクには45リッター入るようですが、
メモリが2つぐらいでも30リッターしか入らず、
これで今まで500km走ったことがあります。

シドニーからゴールドコーストまでなら、
途中で1回満タンにすれば良いわけですが、
ガソリンの安いところがあれば入れています。
州を越えると値段も違いますが、
都会を離れると特に高くなります。

あの頃いくらだったか覚えていませんが、
だいたいリッターあたり120〜130。
現在の日本円で100円前後が相場でした。
絶対に50ドルは越えませんが、
安いところを見つけたら入れておくべきです。

まずは友達が市内を抜けるまで運転しました。
距離に関係なく2時間を目安にしています。
いつも北に行くときに最初に停まるのが、
ウーリンバーのレストストップです。

日本のようにドライブインがないので、
レストランやスタンドで停まりますが、
ハイウェイの脇にレストストップがあり、
トイレが用意されているところもあります。

数年前までここでハイウェイが切れていましたが、
今はつながり休憩せずに先まで行けます。
でもここでトイレ休憩、コーヒー休憩。
交代してこれからは私が運転します。

友達は高速道路ではすぐに眠くなります。
私だって眠なることはありますが、
自分の車だと思うと真剣に運転しなければ、
目標は今日中にゴールドコーストですが、
やっと90km走ったばかりでした。

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     ハイウェイの休憩所

ドライブ旅行 その2『A1-ナショナルハイウェイで北を目指す』

私のアパートは市内の南側にあります。
北に行くには市内を通らなくても行けますが、
早朝でお天気も良かったので、
ハーバーブリッジを渡ってM1
パスフィクハイウェイを走ることにしました。

シドニーのあるニューサウスウェルズ州も、
道路標識が何十年サイクルで変わっていますが、
シドニーから北に行くハイウェイ(HWY)は、
太平洋沿いなのでパスフィックHWYと呼んでいます。

シドニーから南(メルボルン)に向かって、
海沿いに行くのがプリスンセスHWY
でも海沿いに行くと距離が遠いので、
南西に延びるヒュームHWYを利用します。

オーストラリアの道路を管理するのは州政府。
そのため国道は基本的にありませんが、
オーストラリアを一周する道路を
ナショナルハイウェイと呼んでいます。

全長が14500kmもあり、
シリベリアやトランスカナダを抜いて
世界で一番長いハイウェイと知られています。

以前は『N1』という標識も見かけましたが、
現在は『M1』高速道路の部分と
『A1』一般道路の標識を使います。
一般道路でも制限時速が100kmの所もあり、
高速とあまり変わりありませんが、
信号機があるかどうかがその違いです。

1980年代に比べると道路も良くなり、
高速の部分もかなり増えましたが、
まだ片側1車線づつの道路もあります。
そのためまず複線化、またはバイパスと
道路の拡張が急がれています。

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     M1国道1号線 by wiki

ウォラマイ国立公園は貴重な宝箱

ニューンズはウォラマイ国立公園の中にあります。
2000年にユネスコの世界遺産に登録された、
グレーターブルーマウンテンズ地域の中にあります。
この地域の植物は90%以上がユーカリ、
その油分が揮発して光があたると蒼く見えるところから
『ブルーマウンテン』と呼ばれています。

この地域だけで90種以上のユーカリがありますが、
ウォラマイ国立公園の中だけでも
70種類以上あると言われています。
しかしこの公園を有名にしたのはパインでした。

1994年この国立公園の中で
ハイカーが希少な木を発見しました。
その木は太古から生存している言われ
『生きた化石』と呼ばれました。
20世紀の大発見として
世界のトップニュースにもなりました。

ウォラマイパインと名付けられた木は
ナンヨウスギ科の新種として分類されました。
現存しているのはわずか50本足らずで、
この場所に行くには植物学者と言えども、
ヘリコプターに乗ると目隠しをされて、
何度も方向を変えて飛んでいくそうです。

日本ではジュラシックパインという
愛称が付けられいますが、
現在はネットで販売もされています。

その後この国立公園の中では、
先住民アボリジニが残した岩壁画などが
いくつも発見されています。
人間が簡単に近づけない場所だったので、
保存も良く貴重価値があります。

つまづいたのがただの石ころだと思ったら
宝石だったり化石だったりという
貴重な発見をする方もいますが、
つまづいたら怪我をするだけの私です。
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    ウォラマイパイン by wiki

生まれ変わったキャンプ場

シドニー周辺には無数と言って良いほど
大小、有無料のキャンプ場があります。
歩いていかないと到着できないところもあれば、
車で行けば誰でも利用できるところもあります。

大自然の中でキャンプするのは気持ちが良いですが、
トイレやシャワーがないと嫌だと思うのは、
決して私だけではないと思います。
私は宿泊にあまりお金をかけたくないので、
贅沢なホテルには絶対に泊まりませんが、
大自然の中で贅沢に過ごしたいと思う人は
お金に余裕があればたくさんいることでしょう。

以前はキャンプ場しかなかたニューンズに
そんな夢を叶えてくれるキャビンがオープンしました。
モダンな宿泊施設に泊まって
大自然を満喫することができます。
周りにいるのはキャンプの人ばかり、
学校が休みの時期でなかったら、
キャンプする人もいないかもしれません。

キャビンは全部で4つあります。
4〜9人まで宿泊できるようですが、
4人が宿泊できるキャビンで1泊120ドル、
冷蔵庫やシャワー、ベッドを考えると
決して高い値段ではありませんよ。

この数年後友人とキャンプしましたが、
そこは同じようなブッシュキャンプで
ひとり1泊20ドル取られました。
それを思うとこの値段は価値があります。

ニューズンホテルが経営していますが、
レストランなどはないので
食料品は買い出しておかないと
片道40km運転するはめになります。
何だかまた出かけたくなりました。

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   ニューンズホテル by NSWNP

冷たいビールを飲むために

洞窟のハイキングから戻ってくると、
さすがに疲れたので昼寝をしました。
周りではセミがワンワン鳴きまくっているので、
静かではありませんが疲れが勝ちました。

起きると隣のおじさんに声を掛けられ、
また夕食に来るように誘われました。
私たちがよっぽど貧しそうに見えたのかな?
哀れんで食事に誘うのか分かりません。

これからリスゴーまで買い物に行くので、
何か欲しいものはないかと言われました。
氷が解けたこともあり冷やせないので、
酒類と食料の買い出しに行くようです。

片道40KM以上はありますが、
トラックならへっちゃらでしょうね。
まあ田舎に住んでいる人たちにとって、
40KMなんてお隣ですから、、。

こうやってキャンプをしている間も
二日に一度は交代で買い出しだそうです。
それぐらい酒類も食料も減るようですが、
オーストラリア人はよく飲んで食べます。
まあ彼らと身体つきを比べたら、
2倍ぐらいは食べるのが理解できますね。

そんなわけでその晩も夕方から
ビールで始まる晩餐会が催しされました。
私たちが持ってきていたワインを上げましたが、
屋外ではビールのほうが美味しいですね。
それもキンキンに冷えたビール、
これを飲むためにわざわざ買い出しに、、、。

私たちは翌日出発しましたが、
彼たちはお正月明けまでいると言っていました。
私たちはいつものようにシドニーの花火で
その年の大晦日もお祝いしましたが、
彼らはキャンプ場で家族と過ごしたのでしょう。

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   キャンプ場周辺 by NSWNP

埋もれた歴史を発掘すれば

この鉄道はオイルシェールを運ぶために引かれました。
シドニーから西に伸びる本線まで30km、
二つのトンネルと700mの高低差、
当時としてはとても高い技術だったそうです。

入り口には大きなシダがたくさんあり、
まるでジュラッシックパークの世界に入り込むようでした。
トンネルの中は暗いので電灯は必要ですが、
土ボタルを見るためには消したほうが見やすいです。
トンネルの中は現在小川のようになっており、
濡れやすいので靴のほうが便利ですね。

トンネルの中に入ると日本語が聞こえてきました。
ちょうどツアーの時間と重なったようです。
一日1台しかこないミニバスと重なるとは?
トンネル内で静かにするのが常識なので、
ここだけは日本語を話さないようにしました。

私たちは土ボタルはすでに何回も見ているので、
特に興味もありませんでしたが、
むかし鉄道が引かれていたとか
シェールオイルが生産されていたとかいう
忘れられた歴史に興味がありました。

実際にその場所に行ってみないと
わからない歴史はあちこちに埋もれています。
インターネットで簡単に調べることはできますが、
現地に赴くとその印象も変わってきます。
残念ながら鉄道とハイキングで
ここまで来るのは難しいです。
シドニーから170KMもあるので、
車でも片道3時間はかかります。

ここだけなら日帰りも可能ですが、
途中にあるブルーマウンテンや
ジェノランケーブ(鍾乳洞)もいれて、
一泊2日にすると余裕がありますね。

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   列車が運行していた頃の写真


土ボタルが住むトンネル

まずキャンプ場から川を渡ります。
橋はないので濡れる覚悟も必要ですが、
暑い夏だったので靴のまま入りました。

むかしオイルシェールを採掘していた機械や
建物の廃墟をいくつか見ることができます。
国立公園の中と言っても片付けることはありません。
残骸も歴史の一部には変わりありませんが、、。

そこから二つのルートがありました。
鉄道が引かれる前に馬車が通っていた道路、
傾斜がきつく登るには体力が必要です。
廃線になった鉄道のレール跡、
こちらは少し長い分傾斜も緩やかです。
もちろん私たちはこちらを選びました。

殆ど誰とも会わないようなコースで、
途中間違ったじゃないだろうかと心配になりますが、
所々にある案内のサインと地図で
何とか無事にトンネルまで行くことができました。

土ボタルについてはNZの旅でも紹介しましたが、
ヒカリキノコバエの幼虫のことです。
幼虫は洞窟などの暗い場所の天井に生息しています。
粘液を20〜30cm垂らしていますが、
尻から青い光を発して虫を誘い寄せています。

この光がとても幻想的で夜空の星のようです。
NZのワイトモケーブが一番有名ですが、
オーストラリアではゴールドコーストや
ケアンズでも見ることができますが、
ブルーマウンテン周辺でも見れます。

シドニーからツアーがでていますが、
遠いので参加する方は少ないようです。
ガイドの頃ツアーを販売していたのですが、
一度も来たことはありませんでした

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   トンネルの入り口 by NSWNP

キャンプ場からのハイキング

翌日はフライパンで卵を焼いて、
家にいるより大きな朝食を取りました。
雨が降っていないので野外で調理もできますが、
雨が降っていたら多分パンだけだったでしょう。
というより嫌気がさしてキャンプ取りやめですね。

お隣さんたちはコーンフレークだけでなく、
朝から肉やベーコンを焼いたりする
フルブレックファーストを楽しんでいました。
朝からご馳走になるつもりはありませんが、
こんな朝食だと私の胃がやられそうです。

すでに日差しも強くセミも鳴いていましたが、
今日はハイキングをする予定でした。
昼食用のサンドイッチを作って、
小分けにした飲料水を持って、
ハイキング出発の準備を整えます。

私はただ歩いてハイキングを楽しむだけ、
荷物を持つのは元山岳部友人の役目でした。
西日が暑くなる前に戻りたかったので、
先日買った周辺の地図とコンパスを持って
なるべく早めに出ることにしました。

ニューズン周辺にはいくつかトレイルがあります。
1時間で終わるような短いものから
数時間を要するコースもありますが、
中には一泊必要な本格的なコースもあります。
私たちは土ボタルが住むトンネルまでの
ハイキングトレイルを選びました。

以前オイルを生産していた頃、
ここまで鉄道が引かれていましたが、
廃線になると掘られたトンネルの中に
土ボタルが住み着くようになりました。
このトンネルまで往復3時間くらいのコースを
ゆっくりとハイキングすることにしました。

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    キャンプ場周辺 by NSWNP

キャンプファイヤーの薪

キャンプファイヤーの火をみていると、
自然と気持ちが和らぎますよね。
煙で洋服や髪まで臭くなるのは嫌だけど、
周りも臭いからあまり気になりませんね。

シャワーはないので昼間に泳いでいる人もいますが、
何と簡易のシャワーを持っている人もいます。
川の水を入れて冷たいシャワーを浴びるものから、
ゼネレーターでお湯を沸かすことができる、
本格的なシャワーを持っている人もいました。

キャンプに来るときに薪や
発電用のゼネレーターは必需品ですね。
私たちのように2泊ぐらいのキャンプではなく、
クリスマスからお正月にかけて、
1〜2週間ぐらいキャンプするそうです。

有料のキャンプ場は、シャワーやトイレ
さらに電気の設備もあるところもありますが、
ここは無料な分、自分で用意しないければなりません。
無料のキャンプ場を何度も利用する人なら、
これぐらいの投資は安くつくことでしょう。

山の中でキャンプをするなら薪は、
そこ辺から拾ってくればと思ってしまいますが、
国立公園内の木を薪に利用するのは
法律で禁止されているそうです。
皆んなが木を拾ったら薪が無くなるだけでなく、
拾うために自然を破壊することになります。

倒れた木は枯れて土地の堆肥となりますが、
そのサイクルを奪ってしまうだけなく、
木についていた種を燃やすことになると、
植物循環という自然のサイクルまで
奪ってしまうことになりますからね。
あまり考えたことはなかったけりど
公園の注意書きを読むと勉強になりました。

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    キャンプ場周辺 by NSWNP

隣でキャンプするオージー家族

周りの立派なキャンプをみると、
料理も大っぴらには広げれませんが、
取り敢えず自分たちとしては
満足な夕食を取ることができました。
立派な一軒家が立ち並ぶ中で、
4畳半一間のアパートにいる気がします。

夕食を終えたらすることもありません。
ラジオは持ってきていたけれど、
インターネットも通じなないような場所です。
まだ明るくてそそくさに寝る気もしないので、
ちょっと周辺を散歩することにしました。
川を渡って反対側の山の方に行ってみました。

散歩から戻ってくると
隣でキャンプしていたオージーに
一緒にビールを飲まないかと声かけられました。
声をかけたのは60代の男性でしたが、
周りには30代の男性や女性と子供達も、
多分家族でキャンプに来ているのでしょうか?

大きなキャンプファイヤーを囲んで、
ビールを飲みながら団欒をとっていました。
私たちがテント設営する前に来ていましたが、
それは比べ物にならないような立派な物で、
何と屋外用のトイレまでありました。

私たちに椅子を薦めてくれました。
家族ごとにキャンプ用具を持ち寄っているので、
椅子やテーブルなども余分にあるようです。
キンキンに冷えてビールまで来れました。

しばらくすると、これから夕食なんだけど、
一緒に食べるように誘われました。
一応夕食を食べていたのを見ているはずなのに、
BBQの煙がモクモク上がっていると、
別の胃から手が伸びてきそうでした。
結局そのまま夕食をご馳走になり、
真夜中ごろまで一緒に話すことになりました。

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   昔の馬車道の跡 by NSWNP


私たちのキャンプ道具

私たちのキャンプ道具と言えば、
1300ccのハッチバックに搭載できる物ばかり、、
二人用のテントとスリーピングパック。
カセットコンロとキャンプ用の食器や鍋でした。
一応料理ができるように、ナイフやまな板
それに調味料はしっかりと持参しました。

当時はキャンプ用の椅子やテーブルもなく、
材料や道具を入れ運ぶ用に利用したクレイを
(ミルクを運ぶためのプラスチックの箱)
テーブルと椅子として利用するつもりでした。

途中のスーパーマケットで買い物したので、
1日目は新鮮な野菜やフルーツも食べれますが、
メインとなると缶詰やドライフードが多くなります。
飲み水もスーパーで買い出ししましたが、
料理用は川の水を利用しなかければなりません。

氷をいれて保存する冷蔵用のアイスボックスは、
高いので買って持っていませんでしたが、
蓋つきのハッポースチロールの入れ物を
職場でもらって来ることができました。
スーパーでは氷も売っているのでこれに入れて
今日は冷たいビールを飲むことができます。

しかし周りをみると二人でキャンプする人はなく、
最低10人ぐらいの家族か友達同士の大所帯、
キャンピングトレイラーを引っ張るだけでなく、
4〜6人は寝れそうな大きなテントも設営していました。

その横では雨が濡れても食事ができるように、
テント付きの台所が準備されていました。
中にはカヤ付きのテントを作って
その中にエアーベッドを置いている人もいました。

こうなるとキャップというよりは、
屋外用の家と言ったほうが良いかもしれませんね。
本格的なキャンプに驚かされるばかりです。
あまり周りは気にしにしないようにして、
取り敢えず夕食の準備をしました。

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 ニューンズのキャンプ場 by NSWNP

ニューンズのキャンプ場

ニューンズには二つのキャンプ場があります。
簡易のトイレが一個だけある無料のキャンプ場と、
ニューンズホテルが経営する有料キャンプ場です。

現在でも残っているニューンズホテルは
昔の面影を残す唯一の建物です。
その当時は鉱山で働く労働者たちの
溜まり場として栄えたパブでしたが、
今はパブとしての面影はありません。

1940年代にこの街の人口が
わずか4家族までに減少すると、
このホテルの役割もなくなったようです。
現在週ニューンズホテルは、
週末だけキオスクとしてオープンします。

いつ頃からキャンプ場としてオープンしたのか、
残念ながら資料でははっきりとしませんが、
周辺にはたくさんのハイキングトレイルもあり、
どちらのキャンプ場も人気があるようです。
無料のキャンプ場は予約はいりませんが、
先着順に好きなところにキャンプをはります。

キャンプ場のすぐそばに川が流れていて、
反対側にもキャンプすることができますが、
川に架かっている橋がないので、
4WDか歩かないと渡れないようです。

私の車はトヨタのエコー(日本ではビッツィー)
わずか1300ccのハッチバックです。
何とか未舗装の山道を走って
無事にキャンプ場に到着しましたが、
何となく場違いの場所に来たようでした。

周りの見ると4輪駆動の車か
レジャー用のトラックばかり、
さらに大きなキャンピングカーを連結しており、
ライオンの多いジャングルの中に
迷い込んだうさぎのような気持ちでした。

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ニューンズのキャンプ場周辺 by NSWNP


オイルシェールを生産していたオーストラリア

シドニーからハンターバレーにかけて、
たくさんの炭鉱があります。
生産量はクイーンズランド州ほどではありませんが、
それでも中国などの海外へ輸出されたり、
国内の火力発電に利用されています。

リスゴーからマジーに分かれる道にも
大きな火力発電所を見ることができます。
また西に向かう道路を走っていると、
石炭を積んだ列車とすれ違います。
ニューンズでは石炭ではなく、
オイルシェールを産出していました。

オイルシェールとは日本語で
油母頁岩、油質頁岩、油頁岩などがあり、
油母(ケロジェン)を多く含む岩石のことです。
油母を熱分解すると油の蒸気やガスが
発生するのでそれを回収して使用します。

火力発電所で燃料としても使用しますが、
19世紀には灯油、ランプオイルや
ロウソクの原料して利用されました。
ブルーマウンテンの周辺では
ニューンズだけでなく数カ所で
オイルシェールが採掘されていました。

しかしその採掘にコストがかかること、
石油が海外から輸入されるようになると、
オイルシェールの利用はなくなり、
ニューンズは忘れ去られることになりました。

第二次世界対戦まで満州鉄道が
その生産をしていた中国や
ロシア、エストニア、ブラジルでは
現在でも生産が続けられていますが、
オーストラリアは1945年に
オイルシェールの生産を中止しています。

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オイルシェールを生産していた跡 by NSWNP


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