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地球ワーキングトラベラー見聞記

カナダ、アメリカ、オーストラリアの永住権を持ち、ヨーロッパでの滞在経験もあります。世界100カ国以上回った、私の見聞記を楽しんで下さい。

やっとスワードに到着したよ


アンカレッジを午後3時に出たバスが、
キーナイ半島に入ると、ハイウェイ沿いに
山が近づき、森が濃くなっていきます。
昔は金鉱山もあったようですが、
現在は漁業と観光業がとても盛んです。

特に漁業は商業のみならず、
アンカレッジから釣りに来る人も多いです。
数日かけて鮭やハリバットを釣って
一年分の食料として保存します。
アラスカであまり魚屋さんを見ないのは、
自分で釣る人が多いためですね。

スワードに到着したのは6時過ぎたころ、
まだ外は明るいので、問題ありませんが、
リゾートホテルからは遠い道のりです。
車で来たら5時間足らずで来れますが、
バスでは一日がかりの距離でした。

スワードは山が海岸線まで押し寄せ、
美しい景色を楽しむことができます。
1867年ロシアからアラスカを購入した、
スワード国務長官の名前からとられています。

かつては、シアトルとアラスカを結ぶ、
アラスカマリンハイウェイというフェリーが
この街に就航していました。
冬になると海の一部が閉ざされます。
一年凍結しないウィッティアに変わりましたが、
アラスカクルーズで寄港する船もあります。

アラスカでは山の中で暮らしているので、
海がとても新鮮に映りました。
これが海だけなら好きになれないけど、
雪がある山がすぐそばにあるから、
気に入ったのかもしれません。

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    スワード by TripAdvisor


ブラックベアーも生息するチュガチ山脈


ターンアゲイン入り江を始めとして、
アンカレッジ周辺やキーナイ半島は、
スポーツフィッシングで大変有名です。
アンカレッジに注ぐスシトナ川を含め、
世界中から鮭釣りに訪れます。

私はそれまで鮭が川を上るのを、
一度も見たことがありませんでした。
でもその年スワードに行くと
シーズンとしては遅かったけど、
川で泳いでいる鮭を見かけました。

実際に海に釣りに行った人たちが、
魚を処理する場所を見たり、
大きな網を車に積んでいたりと、
デナリでは見られない光景を見ました。

でも私はここをバスで通っているとき、
デナリでは遠くにしか見えなかった、
ドールシープ(ヤマヒツジ)を近くで見ました。
道路沿いの岩の上にいましたが、
車窓から肉眼ではっきりと顔が見えました。

バンフにいたころはガイド中に、
岩の上にいるマウンテンゴート(ヤマヤギ)や
道路まで出てくるビッグホーンシープ
(北米に多く住むヤマヒツジ)を見ましたが、
こんなアンカレッジから遠くもないのに、
ドールシープが見えるなんて、、、

チュガチ山脈は国立森林保護区や
アラスカ州立公園に指定されていますが、
ドールシープがかなり住んでいるそうです。

またブラックベアーの生息地としても有名です。
毎年何軒かクマと人間の遭遇があって、
ケガをしたり、亡くなった方もいます。

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  アラスカの風景 by Tripadvisor



フーリガンを追ってやってくる「シロイルカ」

ターンアゲイン入江に回遊してくる
フーリガンを追ってくる哺乳類がいます。
日本ではシロイルカと呼ばれる
「ベルーガ」というイルカの仲間です。

ただこの入江の海水が濁っているので
(氷河から流れ来る大量のシルトのため)
注意してみないとベルーガが見えません。
ハイウェイ沿いには駐車場があり、
この季節にはベルーガを観測できます。

アラスカでガイドをするようになり、
ここを通る機会も増えたおかげで、
ベルーガを見ることができました。
でもよく見ないと分かりにくいです。

濁った海水から白いものが見えたら、
ベルーガと思って間違いないですね。
せいぜい背の部分しか見えないです。
それでも慣れてくると車窓からでも
簡単に見つけられるようになります。

海のカナリアとも呼ばれて、
仲間とコミュニケーションをとるために、
お互いに泣き声を出すそうです。
空中でも聞こえると言われていますが、
この辺りは風が強いためか、
私は聞いたことはありません。

冬になると氷に閉ざされてしまうので、
もっと南下して子育てをしていますが、
母イルカは夏場同じところに戻ります。

英語名は「Beluga Wales」とつづりますが、
イルカなの?クジラなの?と迷います。
この違いは大きさだけのようです。
3m~5mと出所によってことなり、
ハッキリとした区別はないそうです。

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     ベルーガ by wiki



フーリガンという魚を知っていますか?

氷河の岩の粉(シルト)が堆積している
アラスカ周辺の海岸線ですが、
これはミネラル分の宝庫でもあります。
そのため少し海水が上がる時期には、
プランクトンがたくさん増えます。

このプランクトンを求めて、
回遊魚がいくつかやってきます。
その一つがフーリガンです。

サッカースタジアムの乱暴者と
同じスペルですが乱暴な魚なのかな?
ユーラカンとも呼ばれていますが、
キュウリウオ目の魚です。

胡瓜のような青臭い匂いがするので、
キュウリウオと呼ばれています。
えっどんな魚?と思ってしまいますが、
「子持ちししゃも」として食べているのが
このキュウリウオだそうです。

アラスカで取れるフーリガン
シシャモとして輸出されているかどうか、
私にはまったく見当つきませんが、
カナダからは輸入されているので、
同じよう魚の種類かもしれません。

この魚から取れる汁を乾かして、
ろうとして燃やしていたそうです。
そこでキャンドルフィッシュとも呼んでいます。
北米でも10本の指に入る臭い魚ですが、
いろいろと使い道もありそうですね。

実際に食べる機会のなかったフーリガン
この魚を取るには、規制もなければ、
ライセンスもいらないそうです。
たくさんとって「シシャモ」として、
日本へのお土産にしようかな?

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フーリガン by wiki




危険がひそむシルト

アンカレッジからスワードへ向かうと、
ターンアゲイン入江が続きます。
干潮差が10m以上になるので、
「海嘯」という現象が見られます。

潮津波とも呼ばれますが
垂直壁になった波が
入り江を上っていく現象です。

普通は河川で発生する現象ですが、
ここは入り江の幅が狭く、
奥行きが70kmにもなるので、
この現象が見られるそうです。
それを利用してサーフィンや、
パラグライダーを楽しむ人もいます。

良くみると海岸には岩や砂でなく、
泥のようなものが溜まっていました。
これは氷河が削った岩の粉「シルト」が
解けた水と一緒に流れ海に注ぎ、
長い年月に堆積したものです。

ここ百年ぐらいでも山の上の氷河は、
どんどん溶けてしまいましたが、
それでも周辺にはたくさんの氷河が見えます。
氷河観光やハイキングする人もいます。

潮が引いているときの景色は美しく、
その写真を撮りに来る人もいますが、
決してこのシルトに乗ってはいけません。
場所によっては「流砂現象」で
二度と抜けられない時もあります。

年間数件の救出事故が発生しています。
でも引き上げるのも難しいそうです。
ヘリコプターで釣り上げるそうですが、
それでも亡くなった方もいます。

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 ターンアゲイン入江 by Tripadvisor




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